華やかな川のほとりでの兄妹日記
日々の日記を双子の兄妹が楽しく日記をつけてます。皆様からのバトン、コメント、リンクを大募集しています。皆さんよろしくお願いします。
アンサンブルは吹奏楽経験者ならわかると思うけれども、一編成に10人弱しかいなく、旋律も1人1里が責任もって1つのパートをまかなうのでミスはおろか、小さなことまで明るみに出てしまいます。
ということで、こんなお話。
みんなは命の大切さについて知っていることは確かである。
私自身の体験ではなく、あるクラスメイトの弟が小学校時代にこんな経験をしたとはなしてくれた。興味深いものだったので、詳しく話を聞いたら、このように話してくれた。
小学校1,2年生の生活科の授業で、「野菜を育てる」という授業があった。学級花壇で児童たちはサツマイモを植え、夏休み中も水やりを休むことなく続け、大切に育てた。ちなみに学校では最後にサツマイモパーティーをするのが恒例らしく、児童たちは楽しみにしていた。
しかし、夏休みが終わってまもなく、事件がおきた。それは植えてあるサツマイモがとても収穫できない状態にまで傷んでしまったのである。そのサツマイモにはかじられた跡があった。これはネズミの仕業だと思った児童たちは早速担任の先生や用務員に頼んでわなを設置し、ネズミを捕まえた。捕まえたねずみをどうするかということを学級会で話し合うこととなった。
最初はこのネズミをこの学級で飼いたいという意見があったが、ネズミの飼育は難しく、何せ野生のネズミを捕獲したものだからどんな病気を持っているかわからないので飼うことはできないといわれた。そこで、野に放す、大学に実験動物として提供する、殺処分してしまう等、さまざまな意見が出た。1日では結論が出ず、2日かかった学級会はかわいそうだけど殺処分してしまっても仕方ないという意見に決まりかけた。しかし、ある児童が目に涙を浮かべながら言った。「殺してしまえって簡単にいうけれど、自分にはできない!」と。その子の家は飼っていた愛猫が死んでしまい、命を失うことの悲しみを知っている子だった。すると、命を奪ってしまってはかわいそうなので、何とかしてそのネズミを生きさせてあげようと意見を出し合ったそうだ。最終的には、担任の先生が、人里はなれた遠い山奥で自然に帰してあげたそうだ。
なんとも心温まる話ではないか。たかが動物、たかがネズミではない。自分たちと同じ命あるものだと認識し、その命を救おうとした。児童たちにとって命の重みを真剣に考えたよい経験となったはずである。このように、小学生だって、命とはかけがえのない大切なものであるとわかっている。
しかし最近は新聞やニュースを見ていると虐待のニュースが後を絶たない。こうした事件に発展する背景には、人それぞれ理由があると思うが、やり場のないストレスを子供に向けるのはもってのほかだ。当たり前だが命というものは1つしかなく、かけがえのないものだ。これ以上虐待に苦しむ子供たちを増やさないためにも、この世に生きる人間として命について考えるべき時は今なのだ。
華川蒼流
初めて自分の進路に責任を持ち、現実から逃げずに努力を重ねる姿は容易に想像できる。私事ではあるが、私の弟は年明けからその姿が徐々に見え始め、無事第一志望の高校に入った。しかも私と同じ高校、同じ学科の理数科で。これからは私の弟であり、後輩になるのだ。
さて、全国に視点を移そう。まず、実感してほしいことは、「努力は人を裏切らない」ということだ。自分はどのくらい努力をした?と自分に聞いてみてほしい。その努力の数が自分の武器になり、自信になり、高校の切符をつかんだのではないか。私も自分でやろうと思ったものは入試前にすべてやった。もちろん、1つでもやりのこしがあればそれが心に大きな不安を落とすことになるとおもったからだ。その自分がした努力はそのまま自分に返ってくる。これは大学入試のときも忘れずにいてほしい。
次に「単なる国、数、英、社、理の勉強だけが勉強ではない」ということだ。これもプロセスでわかったことだろう。実際勉強一本だけでは合格は勝ち取れない。面接や作文の書き方から、自分の県の入試傾向の分析、部活動、学校行事、日々のすべての授業…すべてが受験につながっている。意識しただろうか。これからこの科目は受験に必要ないから手を抜こうとか考えないでほしい。確かに今は必要ないかもしれない。でも将来長い目で見れば必要になるときがきっとくるからだ。
そして合格発表の場で今までにない緊張と重圧で掲示板を見て、自分の番号があって喜ぶ姿が私は好きだ。その目標に向かって努力した成果だから。しかし、大いに喜ぶのはいい。でも、心の片隅にふと入試に失敗した人たちのことを思わなかっただろうか。自分と同じ目標に向かって精一杯努力したにもかかわらず、その目標が達成できず、涙ながらにその場を後にしなければならなかった人たちのことを。たとえほんの少しでいいからそんな人たちを気遣うことができるやさしさを持っている人はすごくナイス。大切にしてほしい。
最後に、全受験生に言いたいことがある。それは自分の合格した高校に「誇り」を持ってほしいということだ。高校では、高校生で「いる」ことは簡単だが、それでは成長は望めない。高校生を「する」ことが大切になるのだろう。そして、たとえそこが第一志望ではなくとも入学してしまえば同じ高校に通う高校生。そして、自分はこの高校の学生なんだという誇りを持ち、次の入試、すなわち大学受験に立ち向かっていってほしい。
私もいよいよ大学入試の受験生になる。意識高く持ち、大切にすごしていきたい。
華川蒼流